Forbidden colors

彼女が去る前日は大雨で、去った日は雲の間から夏の気配を感じる暖かい日だった。その日午後には、にわか雨が2つの虹を古い街並の真上につくった。2日後の休日には職場の電話で少し話した。3日後にはskpeがつながった。なぜ、こんな展開になっているのか未だに私の中で消化できていない。男女の友情か、はたまた兄妹あるいは戦友にも似た感情か(恋愛感情でもないと思うが。。)?そして、ここ半年もたたない経験から、私は今までたいへんな損をしていたのではないかと思う一方で、人や時代、場所の絶妙な巡り合わせで今の私があるのだとも思う。西洋の日差しの中でひとり歩きながら、この貴い世界にいられる小さな自分に感謝して泣きそうになったことは確かである。ひねくれて考えると、ただの自己満足ではあるが、自分や他人に誠実に対峙した結果であるので何も悪いということはない。
   今週になってふと、Ryuichi Sakamotoの名曲Forbidden colorsを聞きたくなってYoutubeで聞き込んでいる。この曲は彼自身が出演している映画の挿入歌(曲)である。ちなみに映画の原作は「影の獄にて」である。この映画では、日本人将校が、軍人捕虜になったある英国人に敵ながらなぜか魅かれ、それに対して葛藤する様が描かれる。この彼の葛藤は、捕虜処刑を阻止しようとした英国人がとっさに彼にキスをする場面でクライマックスに達する。The kissと呼ばれるこの場面を改めてYoutubeで見て、あ〜私だ、と一瞬感じ入ってしまった。まさにCaroliがくれたkissそのものだ。西洋と日本(東洋)が出会って、その溝を埋めるかのように。さめた見方をすると、登場人物のルックスが、この場面を引き立てるには重要である。そして、なぜCaroliなのかはルックスも要因としてはいっているだな、と今更ながら気付くのであった。。(補遺)Hikaru Utadaの洋楽の新譜にもこの曲が使われている。歌詞を聞いて、私の状況を勝手に妄想しながら聞く分には楽しい。